純文学小説投稿サイト jyunbun 投稿小説番号275 『黒い聖者と私の灰』 小説はどこから? どこからでもないさ。どこでもさ。 ……大好きなのに気が狂うくらい。愛してるのに。 もうこれを書くことで彼女とは別れてもいい。 餞の言葉と永遠の祈り。昨日の夜とさっき↓に載せてる1/3かいた。 どうせ恋愛なんてできないんだよ。永遠に。さようなら。 生きていてくれたらそれでいいよ。もう俺は誰とも付き合わない、突き合わない。 女を怖がらせるだけ。愛を消すためなら去勢してもいいよ。 死なないで! 楽しく笑って生きていて! 地獄には入院しないで。元彼みたいな天使さんと笑っていて。 願いはただそれだけ……俺は祈るだけさ。 コピペは良心に誓ってしないでください! ランボーの『地獄の季節』に収録の「狂気の処女」という詩に昔、18のころ、雷に打たれたような衝撃を受けて、幻視と白昼夢と悪夢を何週間にも渡って見つづけた経験があって、そのとき自分は将来こういうことになるのではないだろうか、という不安と恐怖を胸に宿してました。それが今、リアルに2011年の自分の周りで起こりかけている。自分はそれが怖いし、誰より女のほうがそれを怖れてパニックになっている。切実に恐れている混沌とした具体的現実……、その荒唐無稽な現実に対処するために、ランボーの精神を思い出さなければならない、そこから得た力で、なんとかしなければならない。自分のうちでおこる恐怖だけでなく、彼女の酷い混乱を私の精神で秩序付けるためにも、この文章を書かなければならない。そしてもしよかったら祈って欲しいです、読んでくださった方、彼女が発狂しないよう精神病院おくりにならないように祈ってくれたら……。読んでいて気持ち悪くなったらすぐにスルーしてくれてほしいのですが、下に出てくる登場人物とその原型となった実在人物(女)に嫉妬したり嫌悪を抱いたやつは……俺の言葉で呪い殺すからな。嫌うなら赤ではなく黒(男)を思いっきり呪詛してくれ。俺は口喧嘩で人に本気だしたことは物心ついてからは一度だってないが、女なら誰でも30秒で泣かせる、男なら誰でも30秒で殴り合いにもっていける自信ならあるぜ。動けない場所で、相手の自意識を抉る鋭利で心理学的な言葉と、ゴキブリの大群が読むお経みたいな比喩などの言葉を、耳元で責めまくったら1時間あれば人一人くらい発狂させられる。物理的接触のない合法的殺人。言葉だけじゃない人形や動物による呪術もそろそろ体得しかけている。それが自分で苦しい。罪罪罪。可笑しな自嘲はともかく……この文章の速度をみたら殺人能力すくなくとも殺人衝動が本物だとわかるだろう? ……まあ本題の文章。祈り…… ---ある巫女の告白---------------------- いったいどうすればいいのかわかりません。実は私は今年の大震災の首謀者なんです。誰もわかってくれないけれど、私の人類に対する憎悪は社会一般人の1億倍はあったでしょう。それくらいの気味の悪い憎悪が、あの地震を引き起こしてしまった。飼い犬の黒い2匹の犬と結託して、元彼への未だ大きな後を引く大きな大きな想いと永遠の涙によって心の大きな動きを引き起こし、憎悪の気持ちをどこまでも増長させて遊んでました。人間どもに対する復讐のために。この憎悪と恐怖は、私の全身に幻痛として走るほどの大きさで、痛みが筋肉や骨や耳の器官を破壊することなどしょちゅうのことでした、何度幻痛による肉体の損傷を手術したことでしょう。醜い心をもった人の目をみると、私の目には強烈な赤い光が見えてじんじん痛む。いつのまにか失明しかけて、レーシックの手術を受けた。目、歯、耳、胃腸、骨、そして……子宮。なぜそんなに体中に痛みがばちばち走るほど人間を憎悪しているか、それは後々にこの告白で明かすでしょう。そしてなぜ憎悪が地震を引き起こすのか……それは私にも説明できませんでした、私は霊界や神々の世界に参入してしまっているということ以外、何も説明できませんでした。「彼」が現れるまでは……。彼は何でも知っていました。私より10以上年下なのに、宇宙のことを「全て」知っていたんです。私の周りにおこる不可解な悲惨を彼は全て説明してくれました。でも彼は彼自身のことについては語らず、どんな自分の体験にしても哲学や物理学の考えを引き合いに出して抽象化してしかそのあらゆる体験を語らず、俺は誰にとっても「永遠の謎」でありつづけると言うのみでした。彼自身にとっても自分が謎だといって嘆いてさえいました…… 大震災を私が引き起こしてしまったという罪悪感。それはもちろん大きなものですが、私は今回震災で亡くなった何万人の人の苦しみや恐怖の合計よりも、ずっと大きな苦痛と恐怖に耐えてきました。だから別に何万人殺そうがそんな罪悪感、知れたことはないのです。純粋無垢な6歳の女の子をレイプして殺す淫欲な殺人鬼よりはましなくらいだとは、私の中では当たり前の話です。6歳の女の子よりも人や自然について何も知らない穢れきった日本人どもなど、何万人でも死んで何千万人でも混乱して居れば良い。私の知ったことではない。つまり冒頭に地震がどうのこうのと書いておいて、私はそんなこと気にしていない。何よりも恐ろしいこと、どうすればいいのかわからなくて混乱しているのが、「彼」についてのことなんです……。聖者は山を軽く動かすと言われてますが、彼なら本当にやりかねなくて怖いのです! もしかして今回の地震は私の血まみれの憎悪の仕業ではなく、彼のちょっとした気晴らしの遊びなのかもしれません……。 私は謎だらけの彼のことについては何も知らないのですが、そんな彼を怖れる私自身が一体どういう人間なのか、少しだけ告白しておいて、彼に対する恐怖を説明する材料としたいです。この恐怖を誰かにでも叫ばなければ、私は生きていけません。いやもう死んでもいい。私は彼にはもう十分に愛された。文字通り死ぬほど愛されてしまった……命が潰れてしまうほどに……! そう、彼の愛は人を殺してしまう。これが遺書になるかもしれません。これが遺書になるかは、これを読んだ方たちの祈り次第、あるいはこの祈りが彼に届くか次第なのでしょう……そんな気がします。もう私は、自分で自分の運命を決定することすら出来なくなってしまいました。 私はお金持ちの宝石店に生まれました。バブル期の宝石商だった父にはたくさんの愛人がいて、母の許可をもらってまで、家に愛人をたくさん連れ込んでいました。4階立てのそこそこ大きな家で、来賓室や寝室がたくさんありました。週に1回は母親以外の女性が入ってきました。私は幼少の頃からそういう世界にいたのです。知ってはいけないものを知ってしまっていました。父親が、Ma(とりあえずこの告白では私の名前をMaとしておきます)とアグネス、二人で部屋でしゃべっといたらー、女の子の勉強会でもしとけー、そういって私は取り残され、わけのわからないアジア系の外国人女性と二人っきりになったときなどは、どうしていいかわからず、混乱して、とりあえず冷蔵庫から大きなアイスクリームをとってきて赤いソファのアグネスさんのとなりに腰掛けてみたのですが、緊張してさらにわけがわからなくなり、一人でもくもくと全部食べてしまいました。大きなアイスクリームを。父と肉体関係をもつアグネスさんは露出の多いドレス服で唖然としてました。私は心苦しくなり自分の振る舞いの不出来を嘆きました。 人が怖くて緊張してばかりで人との間で立ち居振る舞いが全くわからない私はよく、一人で宝石、オパール、オニキス、ガーネット、サファイア、アメジスト、ルビー、そしてダイヤモンドを眺めたり、父が遊ばせてくれる範囲で宝石で実験したりリングをつくったりして遊んでいました。あるとき、父に教えられていた地球で一番固い石ダイアモンドを眺めているとき、神様が私の心に下りてきました。それは聖書にあるような白い天使と見えない光の神様などではなく、まさに黒い神様でした。黒い神が耳元でささやくのです。今すぐ、その鉄の金槌でそのダイアモンドを叩き割れと。私はえもいわれぬ衝動に衝き動かされ、神様の黒い幻と七色に輝くダイアモンドを見ながら、指示通りに金槌で2センチもあるダイアモンドをたたきました。するとどうでしょう、簡単に真っ二つに割れてしまったのです……地球一固いはずの石、ダイヤモンドが、どこにでもあるガラクタの鉄ごときに? 私の頭はぐちゃぐちゃに混乱しました。地球が割れてしまうような幻覚を何度も体験して気がおかしくなってしまったのです。 そんな酷く物怖じしやすく独り孤独に錬金術みたいな実験をして、幻の世界に住んでばかりの私だったのですが、学校という社会の場にでて変わってしまいました。私は人並み以上に知性はありました。毎回テストは学年1番で、苦手な数学以外では98点以下をとったことがほとんどありません。だから回りから特別な目で見られる。本当は怖がりな弱い女の子なのに。そして……、何より私を悩ませたのが、男……! あの下衆ども。私は不幸にも美貌をもってしまっていました。小学校のころから、敏感な私の心と身体に接近してくるきもちわるい男たちは、蛆虫、ミミズ、サソリ、蜘蛛、そして何よりも怖い「蛇」……。毎日宝石を眺め続けていてダイヤモンドに強く憧れていた私は、理想の綺麗な純愛を心に描いていました。本物の王子様以外には、処女をくれてやらないつもりでした……。 そんな張り裂けそうな葛藤と大きな恐怖を心に宿していたのですが、家庭が父にしろ兄弟にしろよく私と会話や交流があったので、人付き合いが苦手というわけではなく、男の家族と仲がよかったからか、どちらかというと男勝りの性格、強気を装って、しかしやはり緊張して口数が少ないまま、クラスの子たちのうちに位置していました。そんな私が男どもからどう見られていたかは、物分りの良い人ならわかるはずです。好きでもないやんちゃ野郎は簡単に恥ずかしげもなく私の身体に触ってくる、何を考えているか意味不明なオタクたちは視姦してくる。その時点で、全員殺したかった……それくらい苦しくて怖かった。王子様以外の男にとって私の「存在」なんて「無ければいい」、そう想って部屋ではお月様を見ながら泣いていました。でも外では、私は、崇拝されていました。ダイヤモンドのように。 崇拝? なぜこの私が? いや、もしかしたら崇拝で済めばそれでよかったのに。みなの作る理想の世界、私に押し付けてくる虚構の美しい国に、ずっと私は住んでいられたかもしれない。たくさん綺麗なお化粧をして。みなのお金でいいお家を買って。ちょっとした町のお姫様になれたかもしれない。もしかしたらそれでよかった。でも……、私に対する男達、いやそれだけでなく女達の接し方は、崇拝だけでは済まなかった。ストーカーされたのよ。しつこくしつこく…… そして……ある日……私はレイプされた。処女を奪われた。中学生のとき。ダイヤモンドの私の心は、知らない男の体という汚物ごときによって、見事に粉砕された。私の破片は知らない精液にまみれて汚い床に散らばっている。何がおこっているの? 私の理想は何だったの? いまにも失神しそうなくらい常に臆病で人見知りで、でも表向きは男勝りで大人しくも愛想がよく、そうやって振る舞い、人間関係の中に入っていた、それだけでも私は苦しかった、しんどかった、そんな私を抱いてくれるのは、きっと「全て」を分かってくれる人、「全て」を愛してくれる人だと思っていたのに……あのときに私は死んでいたのかもしれない。 もう自分が女として生きていることに絶望してからは、さらに意味不明な男どもが寄ってくるようになってしまった。幾度と無くレイプされた。部室で。修学旅行で。職員室のトイレで。その度に、男は退学処分や退職処分を食らって消えていく。私は卒業するまでにその男達を呪い殺すか完全犯罪によってでも殺してやりたかった。なていったって私の知能は高いから考えて犯罪を犯してら絶対バレないだろうし、幼い頃は宝石で呪術実験はたくさんしてきた。でも退学という逃げ道でやつらは姿を消した。もう諦めた。ただ、男達に対する憎悪を膨らませていく、それが私の生きる道。 十代にして私は水子をつくった。赤ちゃんの全身は医者の器具によって潰された。知らない男の静止でうまれて、知らない医者の手で殺された。 もうすぐ20歳になるころ、私に初めて本当の意味での彼氏がきた。最初の何行か目で書いた元彼。でも元彼について云々するのはやめておこうと思う。だって2ヶ月前に突然現れた「彼」の存在があまりにも大きいから。もちろん元彼は私の人格を造る上で宇宙一大事な人だった。それくらい大好きで仕方なかった。いつだってなんだか飄々としていて、面白くて、男らしくて、背が高くて、常に笑わせてくれて、かっこよくて……。それ以上は語らない。私にとって最高の思い出だったから……心に秘めておきます。 なぜ元彼と私は別れてしまったの? ずっと関係が続けば私は辛い人生を歩まずに住んだ。 幻痛が絶えず身体を痛めつけ、その痛みで身体が壊れていくのが今の私。元彼の天使のような笑いに比べたら……新しい「彼」なんて極悪非道な悪魔でしかない。 元彼とずっと一緒なら……そんな今に至らずに、辛い10代の陵辱も打ち消すほどの楽しい人生だったはず。 大好きだった。私の「全て」を愛してくれていた…… ----ある黒魔導師の告白---- 最初に断っておくが俺は霊能者だとか占い師だとかそういう類の人種などではない。やつらは腑抜けの一形態だ。どうやら勘は鋭いらしいが、運命を見たと同時に、その運命の糸の恐るべき殺人力、悲しい旋律を奏でながら人の首を切り裂くピアノ線、そういう自分の身に負えないものに操られて気が狂っている愚か者だ。そして占い相手をその惨劇に巻き込んで金をとる。馬鹿などころか罪深い手合いだ。俺がいつか皆殺しにしてやる。あいつら全員の心臓を俺が操る運命の糸で千切りにしてやりたい。まあ俺はその心臓料理を飼い猫たちに与えるだろう。それだけのことだ。 猫しかいないと思っていた。俺には永遠に猫しかやってこないと思っていた。幼い頃からよく会話して遊んだ。猫と会話しているほうが、人間どもと話すより楽しかった。人間の話す言葉など、どこからどこまでも嘘だ。俺が嘘偽りの無い神託を吐くとやつらは怒って口喧嘩を挑んでくる。俺は普段大人しいが売られた喧嘩は買うたちだ、6歳のころからどんな大人をも泣かせてきた。俺は無敵だったんだ。人間精神などという乾いたイソギンチャクのようなきもちわるいスポンジに対しては。人間精神? テレビを見れば痴呆症面のキチガイどもが地震やら殺人やらに騒いでいる。自分のつくった罪を他人やら自然やらになすりつけて混乱してるカスども。自己を何も認識していない。地震はお前らの罪が、そしてお前らを憎悪してる俺がおこしたんだ。せいぜい混乱しておけばよい。底抜けのお座興もたいがいにしとけ。老若男女とわず、がたがたするマンホールの上で踊る蛆の大群にしか見えなくて吐き気がする。そんな汚物のたまり場のざわめきなど6歳の俺の一笑で軽く宇宙の彼方だった。人間など相手じゃない。怖かったのは動物だけ。動物が教えてくれる宇宙。猫? この子たちは売春婦だ。あくせく働く責任から逃れ、空気のように自分を持っていない。でも常に不安と恐怖に晒されている。人間の汚い手で愛撫されつづけている。無責任に気まぐれに行動しまくっているが、この子たちが心に宿している不安と恐怖の量は人間などという腑抜けの抱えるそれと比べたら数千倍はあるだろう。猫は不安や憎悪を飛ばしてくる。この俺の脳髄は猫の怨霊で呪われた。売春婦の呪いにかかったのだ。幼少のころから。 猫の呪いで滅茶苦茶になった俺に、或る日、母が俺が生まれる直前の話を教えてくれた。家に白蛇が住み着いていたと。一枚だけのこっている白蛇の写真を見せてもらって俺は途轍もない霊感を受けた。その白蛇は俺が生まれる数日前から姿を見せなくなったらしい。蛇。俺は蛇として生きることにした。蛇の無機質。土の中。大地。静かに。自分の尻尾を噛んで永遠の円環をつくり、生と死の境界をなくすもの。俺は土の中で牢獄の中で全身全霊輪っかになって宇宙の終焉を夢見ていた。 そんな動物みたいな俺も一応は義務教育というやつを受けねばならないらしかった。馬鹿どもに混じってお遊戯か。自販機の上にある100万円ほどにも信用できない目、電車でおっさんがこく屁と変わらんくらい聴いててて気持ち悪いだけの声、そんな先生どもの授業を受けるとはどれほどの苦痛だったか。だから大人しく授業を聞きながら先生どもを脳内で処刑していた。ブラックジャックになって手術して心臓を裏返してみたり、皮膚をすべて剥がして代わりにゴミ袋をはりつけてみたり、神経を限界までひっぱってぱちんとやってパチンコの原理で睾丸を30メートル飛ばしてみたり、不細工な女教師と腹の肥えた男教師を二人とも大きなギロチンで縦に割って、くっつけてオトコオンナをつくってみたり。男のほうから余る醜い脂肪の処理に苦労したから女の子宮にぶちこんでやった。黒板などという出来損ないの舞台で人間精神という間抜けどもの学究の成果が踊るのが見苦しくてしかたなかった、実際に胃と頭に激痛が走っていたから、頭の中に無限のスクリーンをつくって、先生どもをぐちゃぐちゃに処刑して楽しんで心身の苦痛を麻痺させるしかなかったのだ。そんなわけで教室は、幻視を常にみている俺にとって、血まみれの映画撮影所だった。 まあそんなことしていても、中学生のころは国語以外は98点以上しかほとんどとらなかった。数学で100点を取りのがすと、それはまるで神に逆らっているようで罪悪感が感じられ、全身全霊で身もだえした。数学は完璧だから。神が俺たちに与えてくれた完璧なメスだから。宇宙を解剖するための。物理や生物は俺の欲望そのものだった。物理学によって地球を滅ぼす爆弾をつくるか、生物学によって不老不死の薬か人類を破滅させる毒をつくるか、そういう夢を見ていたので、満点をとらずには気がすまなかった。俺の将来の科学で神の機嫌をとりたかった。とにかく学校の授業は人間どもを脳内処刑する儀式だった一方で、学校のテストは神に自分の精神をささげる儀式だったのだ。だが国語のテストだけはどうでもよかった。まず問題に書いてある筆者の考えというものが馬の脳みそでくるくる回ってる鹿の媚態くらい馬鹿みたいでどうしようもない。だから国語の回答には、先生に殺されない程度の、呪詛の言葉を書きたくった。先生にこの俺が殺されるなんて幼い子が始めてもらった500円玉を落としてしまうくらいもったいない話だが、できる範囲で筆者を自分の言葉で呪い殺してやりたかった。数学と対照的に国語は、問題自体が神への冒涜にしかみえなかったのだ。 そんな俺に友達も恋人もできるはずはなかった。女など吐き気しか俺に催さなかった。不細工な女どもは、俺の凶悪な審美眼、それまでに見た数百匹の猫の顔を立体的に覚えているような視覚記憶力をもっている俺からすれば、見ているだけで胃が痛い、しかも死ぬまで焼きついて後に引く。美人に感情移入するとその中には血まみれの悲劇が入っていて自分も自殺寸前になって苦しくなるか、それとも何も入ってないただの生殖の器に思えて生きているのが虚しくなるか、どちらかだ。心の優しい女などどこを探してもいなかった。どいつもこいつも子宮に呪われて傲慢になってる身の程知らずだ。心の醜い女など生理痛で死ねばいい。血の海の地獄に堕ちろ。男は馬鹿としかいいようがなく、滅多に話す気にもなれないが、たまに俺が気の効いたことを言うと、やつらは怯えて俺を不気味な謎男扱いしやがる。お前らなど本気出して呪いのメタファー吐きまくったら簡単に発狂させること簡単だ、女を発狂させる100倍は簡単なんだよ、俺は男だから。そしてただひたすらに、孤独。 そんな俺は高校生のときに初めて本気で本を読んでみよう、本の中に友達を見つけるしかない、そう思った。だが図書館にいってもどいつもこいつも、工業用オイルのついた汚い機械仕掛けのミミズの大群のような言葉しか書いていない。図書館で俺は神に対する冒涜の言葉を何千とみて、その度に胃痛や幻痛がおきる。耳鳴りがする。たまに失神して悪夢の幻視をみる。起き上がると心拍数は爆発した。本能と殺人衝動の暴流。図書館を燃やしてやろうと思った。 本の世界で唯一できた友達が、イエス・キリストとアルチュール・ランボーだった……。哲学者どもは数人を除いては、迷路に入って間抜けな遊びをしているだけで何もしていない痴呆症の鈍物だ、巣の巣から出られない哀れな蟻ん子どもだ、俺が蟻地獄になってやろうか? そんな蟻どもにくらべたら、キリストとランボーはどれだけ熱く燃える生命であったことだろうか! 俺に無限の「愛」が眠っていることを教えてくれた。今まで人間どもを呪った憎悪、生きていることに対する恐怖、その総量を上回るほどの愛が、自分の中に在るのではないかと思われて救われた。聖霊。道化。彼ら二人は生ける詩だ。命を祝福する詩的存在が現実に生きている。 生ける詩? 現代人という矛盾だらけの低脳どもは、宇宙にとって意味のある詩的存在になろうとしているのはみえているのだが、どいつもこいつも、それを非現実の側で体現しようとしやがる。「お店」「ネット」「舞台」そういうものの上でしか、現代人どもは詩になろうとしない。弱いからだ。無能だからだ。人口だけやたらと増やし、上辺の考えや嘘ばかりを共有して慰めあい、自然について動物について微塵も何も知らずに自然破壊反対などとぬかして動き回る、笑うにも値しない弱い連中、彼ら聖者2人の足で踏み潰されて行く蛆虫。ホストどもは店の中で詩になる。オタクはヴァーチャルの世界で詩になる。俳優は舞台の上で詩になる。日常の現実で詩になるのを怖れて。詩になるとは死ぬことだ。キリストもランボーも死にながら生きていた。それに比べて現代人など、日常という架空の布団、宇宙にかかったハンモックに、だらだら安住している嘘つきどもだ。その布団がなくなったとき、自分の自覚してない深い罪でやぶれてしまって初めて、宇宙で空中分解される永遠の恐怖を知らされることになるのだろう。キリストに習って生きてるあいだに一切の嘘から離脱した先の地獄を、真実の矢が心臓を蜂の巣にする原罪を、全身全霊で味わっておけばよかったものを。お前らは「永遠に」成仏できない。だから俺の手で皆殺しにしてやりたい。殺してやる。60億人の心臓を握り潰したい。殺してやる。地球を血で染めたい。全員を殺してやる。その血が母なる地球の栄養になるのなら…… なぜ俺がここまで人類を憎んでいるか? 幼い頃から本能的に地球を滅ぼそうと思っていたのだが、今回こんな吐血染みた告白をすることになったのは、二つ理由がある。ひとつは半年前、ホストとして働いているときに、俺を愛しながら憎いんでいるキチガイ女どもからリンチを受けたことだ。さらにホストたちにも痣がたくさん出来るほど殴られたしヤクザまで引き合いにだされた。どんな暴行を受けたかは明かさないが。ホスト? 俺はHostなどではなくGhostだ。もう既に死んでいる。お店の中でしか詩になれないお前らなど敵ではない。詩になってみろ、つまりホストの世界に全霊を売り渡してみろ。大阪で1番のホストになれるだろう。さらに全身までキチガイ女や色ボケばばあどもに売り渡してみろ。東京1の売り上げを得られるだろう。そんなこと周知の事実だったが、この俺がこんな世界の低脳どもに殴り殺されるのは、邪魔な飼い猫が頭の腐ったおっさんに殺される程度には、軽く悲劇かもしらんのでな。飼い猫を思いやって泣いてくれる娘は現れないだろうが…… そして現れてしまったのだ……! そういう優しい娘が……生まれて始めてこの俺の前に。この告白を血で綴る理由は、その優しい娘に対する「一生の餞」そして「永遠の愛」、それだけだ。 そして……ふぇ○す ぶ○く かもん♪
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